助川公認会計士事務所 | 起業と独立を支援 | 08/11/30 |
月次決算のポイント |
1.月次決算の目的
月次決算を行う目的は、毎月の会社の状態を数値化して実績を把握するのと同時に、その実績値をもとに決算に向かったこれからの実績予想をすることにもあります。
理想的には、月次決算の積み重ねが年度決算になるような月次決算をすると、今後の予想も正確になり、的確な経営判断と節税対策や資金繰りができるわけです。
2.月次決算の留意事項
@ 売掛金や買掛金、未払金を使った発生ベースの経営処理をする
現金や預金が入金したときに経理処理する現金ベースの処理では、正確な実績の把握はできません。
A 月次で減価償却費を計上する
年間の減価償却費を見積もって、それを12で割ることにより月次計上します。
10万円以上の物品は、原則として購入時に経費とすることができません。その物品の耐用年数にわたって購入額を経費とする手続きを減価償却といいます。
B 月次で賞与を計上する
年間の賞与支給額を見積もって、それを12で割ることにより月次計上します。
C 生命保険料を月割りにする
年払いの生命保険料やその他の経費は、年間支払額を12で割ることにより月次計上する。
3.月次決算を有効なツールとする
月次決算は、経営管理のための一つのツールです。
決算時だけの経理処理を洗い出して、それを毎月均等に月次決算で計上するようなイメージで月次決算を行うと有効です。
手間はかかりますが、月次決算の精度を高めて会社の現状把握と今後の経営判断に役立たせましょう。
月次決算を有効なツールにするため、月次決算は全社ベースではなくて、できることなら部門別、プロジェクト別に行うことが有効です。
より細分化した月次決算をすることにより、問題点の把握やこれからの損益予想が立てやすくなります。
また、月次決算の報告会を毎月開催して情報の共有化を図ることが必要です。