助川公認会計士事務所 | 起業と独立を支援 | 08/11/03 |
サラリーマンが会社を設立する際の注意点 |
現在サラリーマンが、副業で行っている事業を、法人化しようとする場合、どのようなことに注意すればよいか
1.二重就労の制限
サラリーマンは、会社の就業規則に縛られています。
ほとんどの会社の就業規則には「二重就労の制限」が定められています。また、就業規則に記載がなくても、勤めている会社と競合する事業を自分の会社で行うことは労働契約にも反します。
「二重就労の制限」とはつまり、「従業員は会社の許可なくして他の会社の役員若しくは使用人となり、または会社の利益に反する業務に従事してはならない」ということです。
副業を法人化する場合は、まずこの点を注意しましょう。
従業員の二重就労を制限するばかりでなく、「家族その他の名義をもって会社に関係のある営業行為等をするときも同様とする」と定めている場合もありますので、妻を代表者として副業を法人化する際も注意してください。
また、妻を名前だけの代表者にして実際の運営は本人がやっている場合、妻に高額な役員報酬を支給することは税務上も問題となります。
2.サラリーマンが会社を設立すると、確定申告が必要
副業を法人化した場合、勤めている会社と自分の会社の2箇所から給与をもらうことになるため、確定申告が必要になります。確定申告しないと、脱税になります。確定申告に基づいて、住民税も計算されます。
3.独立する場合の注意点
副業が順調に伸び、晴れて勤めを辞めて独立する際も、勤めていた会社とは友好的に退社するようにしましょう。退社後に在職中の会社運営についてとやかく言われることもままあるからです。
会社の登記簿謄本(登記事項証明書)は誰でも入手でき、謄本を見れば、いつから誰が会社を運営していたのか一目瞭然です。なるべくこういったトラブルなく新しい事業の出発をしたいものです。