助川公認会計士事務所 | 会社設立 | 08/08/05 |
決算期を決める |
決算期を決めるにあたって注意することは何か。
「3月決算」である必要はありません。
決算手続きを想定して事業年度を決定します。会社は1年ごとに会計の区切りを付けます。よく「うちは3月決算です」とか「決算大セール」と言った言葉を耳にすると思います。3月決算というのは、「4月1日から翌年の3月31日まで」を年一期としている会社の決算のことをいうのです。
決算期を決めるの基本的な考え方 |
決算期は実地棚卸しや決算検討会など、通常の業務以外の仕事が発生しますので、決算期を決める場合は基本的には、以下のことに注意し、自社の事業内容にあった時期を選択しましょう。
1 繁忙期でない時期(決算に伴い、通常業務以外の仕事が発生するため)
2 資金繰りの楽な時期(2ヶ月後に納税が発生するため)
3 棚卸しの少ない時期(特に、商品点数の多い業種の場合)
4 消費税の有利な時期(中期事業計画などから予測)
5 設立から2ヶ月後(第1期から青色申告をできるように届出をするため)
6 売上げの締め切り日と決算日を合わせる(帳端等の計上の手間が省けるため)
なお、不動産管理会社などの場合には、個人と同じ12月末決算とすれば、個人及び法人の収入区分も明確となり、決算申告も簡単になります。
1.決算は4月〜3月だけではない
事業年度は好きな月から始めることができます。大企業は、「毎年4月1日から翌年3月31日」が多いです。スーパーや百貨店は、2月決算を採用しています。中小企業の場合、上記の「決算期を決める基本的考え方」に従い、自社に都合のいい、決算月を選択しましょう。
ただし、何月に設定しても設立後にその月がきた場合は初年度の決算をすることになります。例えば、3月決算の会社を3月に作った場合などです。仮に登記した(設立した)日を3月9日としましょう。その場合、初年度は3月31日までとなります。9日から31日までは1ヶ月もありませんが、初年度の事業年度はそこまでとなります。つまり、仮に売上がなくても、初年度は3月31日までの決算申告をしなければならないのです。設立の祭はその点を十分に注意しましょう。なお、初年度の決算期をひとまず先に延ばしたい場合、例えば8月中の登記であれば、7月を決算期とすることで、最長の期間を取ることが可能になります。
2. 「2月28日まで」ではダメ?
2月決算とする場合、2月はうるう年がありますので定款の作成時は「毎年3月1日から翌年2月末日まで」と記載しなければいけません。
また、1月1日から12月31日を一期とする際は、「毎年1月1日から12月31日」とどんな定款の雛形にも入っている「翌年」と言う文言をとることになりますので、その点も注意が必要です。
3.公認会計士・税理士に相談
また、税務手続きを依頼する会計事務所がすでにいる場合は、その会計事務所の希望を聞いておくことも一つの方法です。3月は個人の確定申告の時期とも重なり、会計事務所は非常に忙しい時期です。そのため、少し時期をずらしたほうがスムーズにいく場合もあるので検討してください。