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助川公認会計士事務所 BTkigyou.jpg (1685 バイト) 中国ビジネス支援 04/10/28
中堅・中小企業が中国進出する方法

WTO(世界貿易機関)へ加盟し、順調に経済発展を遂げている「中国」に進出するため、事前準備として何をすればよいか

中国への関心が高まっている理由はいくつかあります。一つは人件費が安いことです。地域差はありますが、一般ワーカーの場合、複利厚生費込みで月給1,000元(15,000円)程度で、ここ数年変わっていません。しかしマネジャークラスの給与は年々上がっています。二つ目は、以前は安かろう悪かろうだったのが、「品質」が非常に向上していることです。三番目は中国の将来性です。中国は、今後10年間の平均成長率を7%と見込んでおり、現在のGDP一兆ドル強を倍増する、としています。

進出形態は自社出資比率100%(独資)が主体になっています。進出動機としては取引先からの要請、あるいはコスト削減などを狙って進出するケースが多いようです。

また、現在進出先として最も人気の高いエリアは上海を中心にした華東地域、次に多いのが深せんを中心にした華南地域です。

企業化調査
中国進出をスムーズに立ち上げ、成功に導くには綿密な「フィジビリティ・スタディ(FS/企業化調査)」を行うことが最大のポイントです。
1 どこに進出するか
2 進出形態は独資で自ら現地生産するのか、あるいは原材料及び機材を持ち込んで現地企業に生産を委託するのか
3 生産、販売計画をどうするのか
4 社員数、人件費などをどの程度にするか

重要なことは、事業として採算がとれるのかどうかを厳密に調査する、ということです。ムードに流されて甘く見積もると、失敗する恐れがあります。中小企業の場合、いちからFSをやるのは大変なので、専門家の指導を受けながら行うのが望ましいのではないでしょうか。

中国進出の注意事項
独資で進出する場合、総務と経理担当者には優秀な現地人スタッフを採用することです。とくに総務担当者は政府機関と折衝する際の窓口になるため、非常に重要なポストといえます。マネジャークラスは公募するか、「服務公司」という人材派遣機関を利用して採用しています。
自社で現地生産するにあたっては、「標準工場」を活用するとイニシャルコストを抑えることができます。標準工場はいわゆる工場団地で、中国各地にあります。賃貸料は1,000平方メートルで、15〜28万円くらいです。
契約に関しては細部に渡って決めておくことです。例えば先ほどの標準工場を借りる場合なら「もし不可抗力以外の理由で、工場内の電気や水道が止まった場合、どういう形で保証、手当てしてくれるのか」といったことまで網羅しておくべきでしょう。そして、それを必ず弁護士にチェックしてもらっておくことです。
敗する典型的なケースは販売先を確保しないまま中国の内需をあて込んで進出する場合です。現地生産にしろ委託生産にしろ、販売計画を厳密に作成することが成功の近道といえます。

中国進出心得10ヶ条

1 綿密なFS(企業化調査)の実施

2 進出目的に合わせて、進出形態(独資、合弁、委託生産)と進出先(立地)を決める

3 中国内で需要開拓は困難なため、予め販売先を確保しておく

4 独資の場合、総務担当者に有能な中国人を起用

5「標準工場」を利用すると初期投資を抑えられる

6 経営トップが自分の目で現地を確認する

7 派遣する日本人は、ある程度語学力は必要だが、それよりも健康で意志が強く、積極的に現地にとけ込める人が最適

8 細かいことまで契約書で取り決めておくこと

9 郷に入っては郷に従え

10先に進出している日系企業の成功、失敗経験に学ぶこと

 

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