助川公認会計士事務所 | 個人の税務・所得税 | 05/02/27 |
住民税その他税金 平成1 7年度税制改正 |
(1)個人住民税の非課税措置の廃止
年齢65歳以上の者のうち前年の合計所得金額が125万円以下の者に対する個人住民税の非課税措置が廃止されます。 適用は、平成18年度分以後個人住民税からです。ただし、平成17年1月1日において65歳に達していた者であって、前年の合計所得金額が125万円以下である者については、次のような経過措置が設けられます。
平成18年度分 |
所得割および均等割の税額の3分の2を減額 |
平成19年度分 |
所得割および均等割の税額の3分の1を減額 |
(2)給与支払報告書の提出(フリーター等への徴税の徹底)
特別徴収義務のある給与支払者(会社など)は、その給与の支払いを受ける者(会社員など)が退職した場合には、退職した日の属する年の翌年1月31日までに、その社員などに係る給与所得金額その他一定の事項をその社員の退職時における住所所在の市町村別に作成された報告書(給与支払報告書)に記載し、市町村長に提出することになります。 ただし、退職した年にその会社等から支払いを受けた給与の額が30万円以下である者に係る給与支払報告書は、提出しないことも可能です。適用は、平成18年1月1日以後に退職した人からです。
※ このほか、法人住民税について、3年間の時限措置として、中小企業者等に対する人材投資(教育訓練)促進税制が創設され、平成17年4月1日以後に開始する事業年度から適用されるなど、国税に準じた取扱いが設けられます。
(3)固定資産税および都市計画税
住宅が震災等によって損壊等した土地について、住宅が震災等により滅失・損壊したために、その土地を住宅用地として使用できないと認められ、震災等に基づく避難指示等が長期間に及ぶときは、震災等の発生から避難指示の解除後3年度分までの固定資産税および都市計画税に限り、その土地を住宅用地とみなして住宅用地に対する課税標準の特例(当該土地の価格を3分の1「小規模住宅用地の場合は6分の1」とする特例)を適用する措置が取られます。
(4)不動産取得税
中古住宅およびその土地に係る不動産取得税の課税標準等の特例措置の対象として、木造住宅等なら築20年超の住宅、鉄筋コンクリート造り住宅等なら築25年超の住宅のうち、新耐震基準に適合している住宅(登記簿上の建築日付が昭和57年1月1日以降の住宅等については、新耐震基準に適合している住宅とみなされる)が加えられます。
(5)法人事業税の分割基準の見直し
@非製造業(鉄道事業・軌道事業、ガス供給業、倉庫業および電気供給業は除く)について、課税標準の2分の1を事業所数により、2分の1を従業員数により関係都道府県に分割することになります。
A本社管理部門の従業員については、従前の2分の1に割り落とすという措置は廃止されます。
これらの改正は、平成17年4月1日以後に開始する事業年度から適用されます。
(6)登録免許税の見直し
@保存登記等の税率軽減措置の適用対象拡大
住宅用家屋の所有権の保存登記、もしくは移転登記、または住宅取得資金の貸付け等に係る抵当権の設定登記に対する登録免許税の税率の軽減措置の適用対象となる既存住宅の範囲が拡大され、「地震に対する安全上必要な構造方法に関する技術的基準またはこれに準ずるものに適合する一定の既存住宅」が加えられた上、適用期限が2年延長されます。適用は、平成17年4月1日以後に取得する既存住宅の登録免許税からです。
A債権譲渡などの登記についての新たな課税
動産および債権の譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律による登記について、新たな課税または税率の引下げの措置が講じられます。
「新たな課税」
ア.動産譲渡登記・・・申請件数1件につき15,000円
イ.債権譲渡登記及び質権設定登記・・申請件数1件につき15,000円
ウ.抹消登記・・・申請件数1件につき1,000円
エ.延長登記・・・申請件数1件につき7,500円
ただし、当分の間は次の税率に引き下げられます。
ア.動産譲渡登記・・・申請件数1件につき7,500円
イ.債権の個数が5,000個以下の場合における債権譲渡登記および
質権設定登記・・・申請件数1件につき7,500円
ウ.延長登記・・・申請件数1件につき3,000円
この改正は、「債権譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律の一部を改正する法律」(平成16年法律第148号)の施行日以後に受ける登記に係る登録免許税から適用されます。ただし、債権譲渡登記または質権設定登記に係る登記については、平成18年4月1日以後に受ける登記に係る登録免許税から適用されます。