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助川公認会計士事務所 個人の税務・所得税 09/04/12
所得税関係の改正 平成 21年度

平成21年度の個人所得関係の改正では、住宅ローン減税などがあります。

1.住宅ローン減税

減税の最大の柱ともいえる住宅ローン減税は、昨年(平成20年)12月で終わる予定でしたが、5年延長され、減税額が拡大されました。

 @ 住宅ローン減税は10年で最高500万円の控除

 住宅ローン減税については、適用期限を5年延長するとともに、次の措置が講じられます。

住宅の取得等をして平成21年から同25年までの間に居住した場合の控除期間、住宅借入金等の年末残高の限度額及び控除率は次のようになります。

居住年

控除期間

住宅借入金等の

年末残高の限度額

控除率

(控除限度額)

平成21年

10年間

,000万円

.0%(500万円)

平成22年

10年間

,000万円

.0%(500万円)

平成23年

10年間

,000万円

.0%(400万円)

平成24年

10年間

,000万円

.0%(300万円)

平成25年

10年間

,000万円

.0%(200万円)

 

 A 認定長期優良住宅の住宅ローン減税

「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に規定する認定長期優良住宅に該当する家屋で、一定のものの新築又は建築後使用されたことのない認定長期優良住宅の取得をして平成21年から同25年までの間に居住した場合の特例が創設されます。

その控除期間、住宅借入金等の年末残高の限度額及び控除率は次のようになります。 

居住年

控除期間

住宅借入金等の

年末残高の限度額

控除率

(控除限度額)

平成21年

10年間

,000万円

.2%(600万円)

平成22年

10年間

,000万円

.2%(600万円)

平成23年

10年間

,000万円

.2%(600万円)

平成24年

10年間

,000万円

.0%(400万円)

平成25年

10年間

,000万円

.0%(300万円)

 住宅ローン減税で、いつも思いますが、5000万円の借入ができる人は、高額所得者ですよ。なかなか、銀行は、5000万円を貸してくれません。

またまた、住宅ローン減税には、矛盾した規定があります。その年分の合計所得金額が3,000万円を超える人には適用されません。高額所得者は、減税されません。

 B    自己の居住用としなくなった場合

 居住用として取得した住宅に、やむを得ない事由により住まなくなった後に、再びその住宅を居住用とした場合、一定の要件の下で、住宅ローン減税が受けられます。適用は、平成21年1月1日以後に自己の居住用としなくなった場合です。

C    増改築等

  所有している家屋について、居住する前に増改築等をして、6ヵ月以内に居住した場合には、住宅ローン控除が受けられます。なお、この措置は、増改築等をした居住用家屋を平成21年1月1日以後に自己の居住用とする場合に適用されます。

 2.住宅の特別減税

@長期優良住宅の新築等をした場合の所得税額の特別控除の創設

 住宅用とする認定長期優良住宅の新築又は建築後使用されたことのない認定長期優良住宅を取得して、法律の施行の日から平成23年12月31日までの間に居住した場合(その新築等の日から6ヵ月以内に居住した場合に限る)には、一定の条件の下で、その認定長期優良住宅の新築等に係る標準的な性能強化費用相当額(1,000万円を限度)の10%に相当する金額をその年分所得税額から控除(その控除をしてもなお控除できない場合には、翌年分の所得税額から控除)できます。

なお、この特別控除は、住宅ローン控除制度との選択適用となります。

    「標準的な性能強化費用相当額」とは、認定長期優良住宅の構造の区分ごとに、長期優良住宅の認定に係る耐久性、耐震性、省エネ性能、可変性、更新の容易性等の項目ごとにその基準に適合するために必要となる標準的な費用を基に1u当たりで定められた金額にその認定長期優良住宅の床面積を乗じて計算した金額とされます。

    なお、その年分の合計所得金額が3,000万円を超える人には適用されません。

 A既存住宅に省エネ改修工事などをした場合の所得税額の特別控除の創設

 居住する家屋について一定の省エネ改修工事を行った場合、あるいは一定の居住者が居住する家屋について一定のバリアフリー改修工事を行った場合において、平成21年4月1日から同22年12月31日までに居住したとき、一定の条件の下で、その改修工事費用とその改修工事に係る標準的な工事費用相当額のいずれか少ない金額の10%相当額がその年分の所得税額から控除される制度が創設されます。

 住宅ローン控除制度及び特定の増改築等に係る住宅ローン控除制度の控除額の特例を受ける場合は適用されません。

 B 所得税額からの特別控除の延長

  ・ 特定の増改築等に係る住宅借入金等を有する場合の所得税額からの特別控除の控除額に係る特例の適用期限が5年延長されます。

  ・既存住宅の耐震改修をした場合の所得税額からの特別控除について、一定の措置を講じた上、その適用期限が5年延長されます。適用は、平成21年1月1日以後に行う住宅耐震改修からです。

 

3.証券税制の延長

@    上場株式等の配当所得及び譲渡所得等に対する税率の特例の見直し

平成21年1月1日から同23年12月31日までの間の上場株式等の配当所得及び譲渡所得等に対する税率が7%(住民税とあわせて10%)の軽減税率とされます。

A    上場株式等の配当等に係る源泉徴収税率等の特例の延長

ア.平成21年1月1日から同22年12月31日までの間に支払われる上場株式等の配当等に係る源泉徴収税率に対する7%(住民税と合わせて10%)軽減税率の特例が1年延長(平成23年12月31日まで)されます。

イ.内国法人もしくは外国法人等に対して支払われる上場株式等の配当等に係る7%軽減税率の特例が、平成23年12月31日まで(従前では同21年3月31日まで)延長されます。

B 源泉徴収選択口座の源泉徴収税率の特例を延長

平成21年1月1日から同22年12月31日までの間の源泉徴収選択口座における源泉徴収税率に対する7%(住民税と合わせて10%)軽減税率の特例が1年延長(平成23年12月31日まで)されます。

 

4.電子申告

@ 電子申告で提示を省略できる書類を追加

 所得税の確定申告書の提出を電子申告でした場合に、一定の要件の下で、税務署への提示を省略することができる第三者作成書類の範囲に次の書類が加えられます。

    上場株式配当等の支払通知書

    オープン型証券投資信託の収益の分配の支払通知書

    配当等とみなされる金額の支払通知書

 適用は、平成21年1月5日以後に平成21年分以後の所得税確定申告書の提出を電子申告で行う場合についてです。

A 電子申告に係る所得税の特別控除の延長

 電子証明書を有する電子申告に係る所得税額の特別控除制度(最高5,000円の特別控除)の適用期限が2年延長されます。

 

5.相続税・贈与税の納税猶予制度の創設

今回の改正では、相続税の納税猶予だけでなく、贈与税の納税猶予が新たに加わりました。

@ 非上場株式等に係る相続税の納税猶予制度

 経営承継相続人が、非上場会社を経営していた被相続人から相続などによりその会社の株式などを取得し、会社を経営していく場合には、経営承継相続人が納付すべき相続税のうち相続などにより取得した議決権株式(相続開始前からすでに保有していた議決権株式等を含め、その会社の発行済議決権株式等の総数等の3分の2に達するまでの部分に限る)などに係る課税価格の80%に対応する相続税の納税が猶予されます。

平成20年10月1日以後の相続等について適用され、必要な措置が講じられます。

 A 非上場株式等に係る贈与税の納税猶予制度

 ・一定の後継者が、経済産業大臣の認定を受けた非上場会社を経営していた親族から贈与により保有株式などの全部(贈与前からすでに保有しているものも含め、発行済議決権株式等の総数等の3分の2に達するまでの部分を上限)を取得し、会社を経営していく場合には、その猶予対象株式などの贈与に係る贈与税の全額の納税が猶予されます。

 

 ・猶予税額の納付、免除等については、相続税の納税猶予と同様になります。

 

  ・ 贈与者の死亡時には、猶予対象株式などを相続により取得したものとみなし、贈与時の時価により、他の相続財産と合算して相続税を計算することとされます。その際、経済産業大臣の確認を受けた場合、相続税の納税猶予が適用されます。

適用は、平成21年4月1日以後の贈与からです。以上のほか、市街化区域外の農地等に係る相続税の納税猶予についても見直されます。

 6.自動車重量税が免除

環境にやさしい自動車の自動車重量税が免除

@自動車重量税の免除・軽減

 平成21年4月1日から同24年4月30日の間に受ける新規・継続検査等(その期間内の最初に受ける検査に限る)の際に納付する自動車重量税が、それぞれ免除・軽減されます。

A 登録免許税の軽減税率の適用延長

 住宅用家屋の所有権の保存登記もしくは移転登記又は住宅取得資金の貸付けなどに係る抵当権の設定登記に対する登録免許税の税率の軽減措置の適用期限が2年延長されます。

 

7.土地の売買による所有権移転登記等の登録免許税の軽減

 土地の売買による所有権の移転登記等に対する登録免許税の税率の軽減措置について、2年間据え置かれ、平成23年4月1日から段階的に引き上げられることになります。

土地の売買による所有権の移転登記(従前1,000分の10

平成21年4月1日から同23年3月31日まで

1,000分の10

平成23年4月1日から同24年3月31日まで

1,000分の13

平成24年4月1日から同25年3月31日まで

1,000分の15

 

土地の所有権の信託の登記(従前1,000分の2

平成21年4月1日から同23年3月31日まで

1,000分の2

平成23年4月1日から同24年3月31日まで

1,000分の2.5

平成24年4月1日から同25年3月31日まで

1,000分の3

 

8.地方税改正。個人住民税の住宅ローン減税を創設

個人住民税に住宅ローン減税が創設されるなどの改正が行われます。

@ 個人住民税に住宅ローン特別控除を創設

 平成21年分以後の所得税において住宅借入金等特別税額控除の適用がある人(平成21年から同25年までに入居した人に限る)のうち、その年分の住宅借入金等特別税額控除額からその年分の所得税額を控除した残額があるものについては、翌年度分の個人住民税において、その残額相当額(9.75万円が限度)が減額されることとなります。同時に市町村に対する申告は不要となります。

    平成11年から同18年までに入居し税源移譲により住宅ローン減税額が減少した人についても、平成22年度分以降、市町村への申告は不要となります。

A 不動産取得税の特例を延長(平成21年度〜同23年度)

 住宅及び土地の取得に係る不動産取得税の標準税率を本則の4%から3%とする特例措置の適用期限が3年延長されます。

 また、宅地評価土地の取得に係る課税標準の価格を2分の1とする特例措置が3年延長されます。

B 自動車取得税の時限的負担軽減措置(平成21年度〜同23年度)

 自動車重量税と同様に環境への負荷の少ない電気自動車などについて、3年に限り、自動車取得税が免除・軽減されます。

C 固定資産税(土地)の負担調整措置(平成21年度〜同23年度)

 a.    現行の負担調整措置の継続として、負担水準(評価額に対する前年度課税標準額の割合)が一定割合以上の土地については、前年度課税標準額が引下げ又は据え置かれます。また、負担水準が一定割合未満の土地については、前年度課税標準額に評価額の5%が加算されます。

 b.据置年度においても評価額を下落修正できる特例措置が継続されます。

 c.商業地等に係る条例減額制度は継続されます。

 d.新たな条例減額制度の創設として、商業地等又は住宅用地のうち、税負担が大幅に増加する土地について、地方公共団体の条例により、税額の上昇を1.1倍まで抑制できる制度が創設されます。

 

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