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助川公認会計士事務所 BTzeimu.gif (1548 バイト) 会社の税務 10/03/31
平成22年度税制改正 会社税務

適用は、平成22年4月1日以降から適用です。

 平成22年度税制改正の考え方

鳩山政権では、支え合う社会を実現するとともに、経済・社会の構造変化に適応し、国民が信頼できる税制を構築する観点から、税制全般にわたる改革に取り組むこととしています。

こうした取組の第一歩として、平成22年度税制改正においては、「控除から手当へ」等の観点からの扶養控除の見直し、国民の健康の観点を明確にしたたばこ税の税率の引上げ、「新しい公共」を支える市民公益税制の拡充、納税者の視点に立った租税特別措置等の見直しその他の各般の税目にわたる所要の措置を一体としておこなっています。

@一人オーナー会社における業務主宰役員給与の損金不算入制度を廃止

   一人オーナー会社(特殊支配同族会社)における業務主宰役員給与のうち給与所得控除相当部分を法人段階で損金不算入とする制度が廃止され、平成22年4月1日以後に終了する事業年度から適用されないことになります。

つまり損金算入できるようになります。 

なお、特殊支配同族会社の役員給与に係る課税は、いわゆる「二重控除」になりかねないとの指摘があるため、個人事業主との課税の不均衡を是正する抜本的措置が平成23年度税制改正で講じられる予定です。

A 中小企業の少額減価償却資産の特例延長

 中小企業者等が30万円未満の少額減価償却資産を取得した場合、その減価償却資産の年間合計額300万円を限度として、全額損金算入できる制度の適用期限が平成24年3月31日まで2年延長されます。(所得税についても同様)

少額減価償却資産の取得価額と償却方法

すべての法人・個人

 取得価額10万円未満・・全額損金算入(即時償却)

 取得価額20万円未満・・3年間で均等償却(残存価額なし)

 

中小企業者等 

 取得価額30万円未満・・全額損金算入(即時償却)

       ※年間合計300万円まで →2年延長

 

B中小企業の交際費の損金算入の特例延長

 交際費等の損金不算入制度の適用期限が平成24年3月31日まで2年延長されます。同時に、中小企業(資本金1億円以上)について一定額の損金算入を認める特例の適用期限も同24年3月31日まで延長されます

中小企業の交際費の損金算入特例では、定額控除限度額(600万円)までの90%相当額について損金算入が可能です。そして交際費支出が600万円以上だと、損金算入限度額は540万円になります。

C中小企業の設備投資を促進

 (1)中小企業投資促進税制の延長

 中小企業者等が一定の設備投資やIT投資等を行った場合、税額控除(7%)又は特別償却(30%)ができる中小企業投資促進税制について適用期限が平成24年3月31日まで2年延長されます。(所得税についても同様) 

 (2)中小企業等基盤強化税制の改組

 中小企業等基盤強化税制を拡充し、中小企業による情報基盤強化設備等の取得に係る措置(中小企業情報基盤強化税制)が追加されます。また従来の情報基盤強化税制の支援対象に仮想化ソフトウエア等()が追加されます。

 なお、従来の情報基盤強化税制は期限の到来をもって廃止されます。(所得税についても同様)

()仮想化ソフトウエア等:サーバの効率的な運用で、サーバ数の削減・省電力化に貢献する技術をいいます。

 

D グループ法人税制の整備−すべての企業グループに強制適用

 企業グループの一体的運営が増加している中、課税の中立性や公平性確保等の観点から以下のような整備が行われます。

なお対象法人は、連結納税制度を採用する法人以外の100%支配関係のグループ法人すべてとなるので注意が必要です。

(1)100%グループ内の法人()間の資産の譲渡取引等の損益の繰延や受取配当の全額益金不算入(負債利子控除の不要)など

()100%グループ内の法人;完全支配関係(原則として、発行済株式の全部を直接又は間接に保有する関係)のある法人をいいます。

(2)親会社の資本金が5億円以上の法人の100%子会社については、以下の制度が不適用

()軽減税率

()特定同族会社の特別税率の不適用

()貸倒引当金の法定繰入率

()交際費等の損金不算入制度における定額控除制度

()欠損金の繰戻しによる還付制度

 

(3)100%グループ内の法人間の寄附金について、支出法人では全額損金不算入、受領法人では全額益金不算入

(4)連結子法人の欠損金の持込制限の緩和など連結納税制度の見直し   など

  以上の適用は原則的には平成22年10月1日以後ですが、一部の制度については同22年4月1日以後に開始する事業年度から適用されます。

 

E 租税特別措置の縮減・廃止等

〔廃止されるもの〕

(1)地震防災対策用資産の特別償却制度における耐震改修工事に係る措置について、適用期限の到来をもって廃止されます。(所得税についても同様)

(2)優良賃貸住宅の割増償却制度における中心市街地優良賃貸住宅に係る措置について、適用期限の到来をもって廃止されます。(所得税についても同様)       など

〔延長・拡充等されるもの〕

(1)試験研究費の増加額に係る税額控除(増加型)又は平均売上金額の10%を超える試験研究費に係る税額控除(高水準型)を選択適用できる制度の適用期限が2年延長されます。(所得税についても同様)

(2)使途秘匿金の支出がある場合の課税の特例の適用期限が2年延長されます。

(3)中小企業者等以外の法人の欠損金の繰戻しによる還付の不適用措置の適用期限が2年延長されます。

(4)小企業倒産防止共済法が改正され、共済金の貸付限度額の引上げと併せて掛金の上限額の引上げが行われた場合、損金算入が認められる掛金の限度額が引き上げられます。

 

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