助川公認会計士事務所 | 会社の税務 | 09/02/14 |
税務調査はいつ来る? |
1.税務調査とは
会社は、毎年1回、税務申告をしますが、その申告が正しいかどうかを、税務署が、調査しに来ます。
よく、質問されることは
・ 税務調査はいつ来る?
・ 日々の対応策はどうするの?
・ 設立何年後に税務調査は来る?
税務調査は何年おきに必ず来ると決まっているものではなく、税務署の担当官が任意で選んだ会社が対象となります。
そのため定期的に必ず調査が入るという会社もあれば、10年間1回もないという会社もあります。
2.税務調査が入りやすい会社
一般的には、次のような傾向があります。
@税務調査に入りやすい会社は、黒字の会社が多いようです。
赤字であれば、納税額が発生しない場合も多いため、黒字会社のほうに調査が入る可能性が高くなります。
しかし、赤字でも、消費税の納付は、発生するので、赤字だから来ないということは、ありません。
A消費税の還付を受けた会社
輸出業者などで、消費税について還付を受けた場合。
税金を返すことに関しては税務署の対応は厳しいのです。
B売上や利益が急激に増加している
売上や利益が急激に伸びている会社は、経営者に納税額を抑えたいという誘惑が働くことも多く、売上の漏れがないかなど調査の対象となる可能性が高いのです。
C多額の非経常的な経費が発生している
多額の退職金の支払いや貸倒れの発生など、非経常的な経費の計上により利益額が抑えられている場合です。
1回の税務調査では通常過去3期分を調査対象とするため、もっとも短い周期でも3年ごとの調査というのが一般的ですが、必ずそうと決まっているわけではありません。
3.税務調査に対する日々の対応策
税務調査の連絡はいつあるかわかりません。
もし連絡があり、あわてて対策を考えても、すでに終了している事業年度が対象となっているため手の打ちようがありません。
いつ税務調査があっても問題なく対応できるようにするためには、日々の心がけが重要です。
具体的には、次のような対策をしてください。
@税法に関する最新の正確な情報を入手する。
税法は新設、改正、廃止が頻繁に行われます。
常に最新の正確な税法に関する情報を入手することが大切です。
A会計の記帳はためずに、こまめにやる
日々の業務に忙しいので、数か月分あるいは1年分をまとめて記帳しようとする人もいます。すると、領収書をなくす、領収書の内容を忘れる、大量入力のため記帳ミスが起きる、などトラブルのもとです。
また記帳が遅れるということは現時点の社会の利益が把握できないということです。会計の記帳はこまめにやることが重要です。
B専門家の適切な指導を受ける
会計処理や税金の情報について自分で勉強することは重要ですが、限界があることも事実です。
不明な点は専門家に相談する、あるいは相談できる専門家を持つということも考えておきましょう。
C証拠資料をきちんと整備しておく
税務調査は、記帳した総勘定元帳を基に、その証拠資料(契約書、領収書、請求書等)と突き合わせることによって行われます。
せっかく記帳してもその証拠資料がなければ経費として認められなかったら、不明な支出として処理されてしまうことになります。
証拠資料はきちんと整理し、分かりやすいようにファイリングしましょう。