助川公認会計士事務所 | 企業経営・マネジメント | 08/11/30 |
株式公開について |
1.株式公開とは
株式公開とは、株式会社が自社の株式を広く一般に公開して、投資家などに自由にその株式を売買してもらうことを言います。
東京証券取引所に上場されている株式は、公開されている株式であり、誰で自由に売買できます。
しかし、どのような株式会社でも株式公開できるわけではなく、一定の利益の基準や、その他の厳格な株式公開基準を満たした会社だけが公開することができます。
2.株式公開のメリット・デメリット
創業者や社員株主などは、自社の株式を市場で売却することで多額のキャピタルゲインを得るチャンスがあります。
また、会社としても市場で返済不用な資金を調達できるため、財務体質が激変します。
しかし、会社は「買収されやすい」状況になり、
経営者は「常に利益を出して株主に配当をする必要がある」ということになります。
公開後は株主に対する責任、企業の社会的責任など、公開前とは違うレベルの責任を会社が負うことになることを、強く認識することが必要です。
3.株式公開の要件と手順
大会社であれば、直接、東京証券取引所に上場する場合もあります。
しかし、初めは、ジャスダック、東証マザーズ、大証ヘラクレスのいずれかに上場する場合が多いようです。
株式公開の要件
・利益や株主数などの形式的な基準
・ 会社の成長性や収益性
・ 内部管理体制の整備状況などの実質的な基準
これらの基準をクリアする必要があります。
基準は各市場で異なります。
株式公開の手順
まず監査法人に監査を受けて問題点を洗い出してもらい、その結果を受けて公開スケジュールを決めます。
監査法人・主幹事証券会社の選定し、公開基準をクリアして、公開審査、株式公開、といった大まかな手順となります。
最短でも3年以上前からの準備が必要です。