助川公認会計士事務所 | 企業経営・マネジメント | 10/03/22 |
中小企業の社長に欠かせないもの 経営理念 |
中小企業の社長に欠かせないものは何でしょう?
「カリスマ性」という意見も挙げられます。
実際、自分で会社を立ち上げた社長は強烈なカリスマ性を持っているケースが少なくありません。しかし、カリスマ性がないと会社は経営できないものなのでしょうか?
決してそんなことはありません。経営理念が明確になっていれば、社員を同じ方向に向かせることができるのです。
経営理念は「ミッション」「ビジョン」「バリュー」の3要素
経営理念とは、社長の熱き思いを言葉にすること。
言い換えれば、企業活動の基本となる考え方にあたります。
大企業から中小企業まで経営理念はさまざまです。
「社会貢献」「顧客第一」「サービス(技術)の創造」など実に多くの言葉が使われていますが、主に「ミッション」「ビジョン」「バリュー」の3つに大別できます。
ミッションとは、
会社の役割と使命。
単なる業務内容ではなく、その先にある社会的役割、つまり社会とどのようにかかわっていくかを表します。
例えば、引っ越しの会社なら「新しい住環境の整備」、製薬会社ならば「世界中から病気をなくす」というように、可能性に満ちた言葉を使うとよいでしょう。
ビジョンは展望。
将来の会社の姿や目指す方向を示します。
「3年後に年商30億円」
「和菓子の分野で地域ナンバー1」など、社員のやる気を駆り立てるような具体的な展望を表すとよいでしょう。
バリューは全社共通の価値観
全社共通の価値観がないとカオス状態になります。
どんな考え方で事業を営むのかを示す言葉を指します。
これは経営理念の3要素で最も重要。
バリューを共有して考えを統一しないと、相乗効果を発揮できないからです。
すべての企業活動は、このバリューが大前提にあるのです。
バリューが企業から失われるとどうなるか?
社員の考えがバラバラになり、カオス状態に陥ります。
会社にまとまりがなくなり、一度つまずくと一気に経営が傾いてしまいます。
確かにカリスマ社長がいれば、経営理念を言葉にしなくても社員を同一方向に向かせることができるかもしれません。
しかし、カリスマ性は特殊能力。なかなか持ち合わせている人はいません。いたとしても、当然亡くなってしまえばおしまいです。
しかし、経営理念があれば社長にカリスマ性がなくても社員を同一方向に向かせることが可能。経営理念が社員一人ひとりに浸透していれば、創造性のある会社になるでしょう。