助川公認会計士事務所 | 企業経営・マネジメント | 04/10/28 |
商品力強化の着眼点 |
商品力を強化する着眼点は、大きくは次の4段階に分けることができます。
@より適切な商品分野を選ぶ A商品ミックスをより好ましいものにする B商品競争力を強化する C商品力を構成する力を強化する |
@より適切な商品分野を選ぶ
◇同じ事業分野に属していても、商品分野の違いによりその成長の度合や市場規模は大きく違っている。また顧客ニーズの変化に伴い、伸びる商品分野も自ずと変化してくる。
◇したがってこの商品分野の選定を誤ると、いくら商品ミックスを改善したり、個々の商品競争力を強化したとしても、十分な成果は得られないことになる。
<改善の方向例>
・より成長性の高い商品分野を選ぶ
・既存商品の改良を行い差別化を図る など
A商品ミックスをより好ましいものにする
◇商品ミックスが好ましいかどうかは、以下の視点で検討してみるとよい。
・商品相互のシナジー(相乗)効果が高いものになっているか
・現在の主力商品の成長性は高いか
・次期の主力商品は用意されているか
<改善の方向性>
・シナジー効果の高い商品を開拓する
・新しい商品を企画開発する
・新商品の研究開発に取り組む など
B商品競争力を強化する
◇自社の商品力が強いとか弱いという評価をする場合、業種・業界によってその評価要素は違う。製造業の場合、おおむね次の5つの評価要素が考えられる。
・商品の主要機能 ・商品の付随機能 ・デザイン ・価格競争力 ・品揃え
また、店舗販売を主体とする小売業やサービス業では、店舗設計・レイアウトが大きな評価要素となる。
◇これらの一つ一つの要素が他より勝っていれば、商品の競争力は強いということになるが、もとよりどの要素が重要かは商品毎に違ってくる。
<強化の方向例>
・商品の主要機能レベルを強化する
・商品の価格競争力を強化する など
C商品力を構成する力を強化する
◇商品ミックスや商品競争力を改善・強化していくには、次の2つの力を強化していく必要がある。
・商品企画開発力・・・顧客にとって魅力ある商品を企画開発し続けていく力
・生産技術力・・・企画開発された商品をできるだけ安く均一の品質で短納期に生産(仕入)し得る力
◇実際に商品力を強化していくには、この2つの力を強化していくことが大切になる。
<強化の方向例>
商品企画開発力
・顧客ニーズや商品に関する種々の情報を収集する力を強化する
・顧客の求める商品のコンセプト(概念)を明らかにする力を強化する
・商品に関するアイデアを商品企画としてまとめる力を強化する
生産技術力
・生産能力をアップする
・生産ラインの改善を図る
・生産人員を増やす